コツコツスキルを積み上げる。速読本『「速読」実践トレーニング』

インプット
Gerd AltmannによるPixabayからの画像
スポンサーリンク

洗練されたトレーニング本

『「速読」実践トレーニング 実感しながら本が速く深く読める』
(PHPビジネス新書:照井留美子:2012.12)

 新書サイズに詰め込まれた良質なトレーニング本と言えます。
 著者は「マインドマップインストラクター」の肩書を持ち、学校の先生相手に「教え方」を教えているという、「教え方」のプロフェッショナル。
 読み終えたときに著者略歴を見て、「なるほど」と思った次第です。
 簡潔な解説とトレーニングの繰り返しで徐々にスキルの実践感覚がつかめる構造になっていて、この本は読み物というよりは教材の一つと捉えても良いかも知れません。

3つのスキルを身につけろ

 この本では、速読に必要なのは次の3つのスキルだということです。

  1. 文章を速く「見る」
  2. 見る箇所の強弱がわかる
  3. 本のジャンル別に正しい文章の読み方を知る

 「読む」のではなく「見る」。そのために視野を広げる。これは練習で身に付く。
 文章構造や接続詞に注目し、どこに意識を置くかでスピードが違ってくる。読み飛ばしているという罪悪感を感じる人へ、飛ばした方が理解が深まる。
 本を大きく2つのジャンルに分けると「知識を得るためのビジネス本」「経験を知る小説」となり正しい読み方で本の理解度が上がる。

 ざっくり要約するとこうなります。そして次章から早速トレーニング開始。
 説明部分がこんなに少ない速読本、あんまり無いかも。

繰り返すトレーニング

 前述の3つのスキルについてひたすらトレーニングしていきます。
 スキル1について。ある程度慣れてる人にとってはサクサクやれるかも知れませんが、「速度を上げる」部分のトレーニングについてはフォトリーディングの手法が応用できそうです。
 続いてスキル2。「見る箇所の強弱」を鍛えるトレーニングでは現国の問題文のようなものをいくつかやっていきます。しかし時間制限が厳しい!ある程度緩めにやっても良いかも知れませんね。目の使い方がわかってこないと苦戦しそうな気がします。
 スキル3はビジネス本と小説で2段階に分けて解説。
 で、ビジネス本ですが、本を読む予定を決め、やはりメモを取ることが重要と。そしてメモを取る項目やそのために目を付ける部分などについて簡潔に説明した後、トレーニング!
 ほんと徹底してトレーニングです笑。

小説にも速読?!

 小説に速読なんてありえない! と反射的な嫌悪感ある人も多いでしょう。
 個人的には「速く読めたら良いけど、試しても良いかな〜」くらいの感じです。

「小説は一気に読んだ方が楽しめるし短時間の方が物語の統一性を失わない、だから速読!」
 という著者の主張をもとに例題と練習問題をやっていきます。ここでは強く強調しているわけではないけどやはり読書メモ取りましょうね、と勧められます。
 進め方として具体的に5つのステップが提示されます。

  1. タイトルから話の内容を想像する。
  2. 話のあらすじを押さえる。
  3. 読む期間を決める
  4. 登場人物と仲良くなる
  5. 本から取り出した情報を人に伝える

 最後はやはりアウトプットですね。
 詳細が気になる方は実物を手に取ってみてください。

感想まとめ 

 フォトリーディング系の本でも書いてあることですが、目の使い方に関してある程度慣れた方がいいので、この本のトレーニング部分は良い教材になりそうです。
 トレーニング部分については何人かで競争しながらワイワイやったら楽しくやっていけそうだと思いました。この本をそれぞれ用意してそういう場を作ってみるのも良いかも知れません。
 著者の経歴が色濃く反映された一冊でした。良書だと思います。

【中古】「速読」実践トレーニング 実感しながら本が速く深く読める / 照井留美子

コメント

タイトルとURLをコピーしました