パートナーを正しく選ぶ3つのポイント『生きる意味』アドラーより

書評
Gordon JohnsonによるPixabayからの画像

緊急事態宣言が解除されました。
以前とまったく同じように、とはいかないまでも
さっそく満員電車は復活したみたいです。
これから徐々に街にも人が戻っていくのでしょう。

幸い、日本におけるコロナウィルスの影響は
2ヶ月前に予測されていた数値を大幅に
下回る結果となりひと安心。
世界のあらゆる専門家が首を捻るほど
日本の状況は特殊のようですが、
おそらくこの自粛期間にはびこった
見えないものへの恐怖心は
しばらく人の心を支配して社会に何らかの
変化をもたらすことになりそうです。

ここのところずっとアドラーの著書を読み込んでいるのですが
ふと気になるテーマが浮かんできました。

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出会いは変わるのか

じっさいにコロナの第二波はくるのか分かりませんが、
このままソーシャルディスタンスが当たり前のことに
なっていくと、一つの疑問として浮かんでくるものがあります。

出会いの形は変わっていくのか?

例でいくと、最近では「オンライン飲み会」「zoom飲み」
というものが流行りました。
また、これから復活していくだろう飲食店でも
座席の感覚を大きく空けるなどの工夫が予想されます。
酔った勢いで隣の席の人と意気投合、なんてことが
まず起こらない。
また、婚活してる人だったら「免疫力の強い人」
みたいな条件が追加されるのかもしれません。

アドラーはパートナーを選ぶための
3つの条件を提示しています。

パートナーを正しく選ぶ3つのポイント

  1. 友人関係を維持できる
  2. 仕事への関心がある
  3. 自分よりも相手に関心を持っている

3つに共通しているのは「共同体感覚」というもの。
人間は社会の中で生きていく生き物であり、
その社会性なくして現代の文化も文明も
なかったに違いない。
良いパートナーは子供の成長にも
強く影響を及ぼすことになるのです。

この3つのポイントはそれぞれアドラーの挙げる
「人生の課題」にも対応しています。

人生の3つの課題

アドラー心理学では、人生で起こる
すべての問題は次の3つに分けられます。

  1. 他者との生活
  2. 仕事

『生きる意味』の中では一貫したテーマとして
序盤の章で提示されるのですが、
「他者との生活」はのちに「社会」と言い換えています。
人生において大事なことは共同体感覚を得ること。

社会なくして人は無し、人なくして社会なし

というのがアドラー心理学の根底にあります。
また、その準備は生まれた日から母親により行われます。
これがうまくいかない要因として主に挙げられているのが
母親による「甘やかし」などの行為ですが、
これは語り出すと膨大な例が挙げられているので
省きます(汗)。

少しだけ語ると、
甘やかされて自己中心的な性格に育ってしまうと
まったくひとを愛せなくなったりする。
ということにもなりかねないので、人はもう
生まれた時から愛に深く関わっていくのですね。

個人の幸福に最も近づくのが「愛」の課題

3つの課題のうち最も身近な問題として
私たちの身に降りかかってくるのが
愛の課題。

どんな人でもこの問題に無関係ではいられず
常に頭を悩ませるはなしです。
出会いの形が変わっていき、直接会うことが
少なくなっていく社会になってしまったとしたら
人を判断する基準として
アドラーの挙げるポイントが役に立つのかも。

むかし人生について悩んだ時にトルストイの「人生論」
をよんでさっぱり理解できず放り投げましたが、
アドラーなら分かったのかも、と遠い目の今日この頃です。

それでは。

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